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アート

レトロで高級感のあるカードが作れる活版印刷ってどんなもの?

活版印体験記

こんにちは。版画業界からWebデザイナーへ転身したアラフォーのサンです!

わたくし、長いこと版画の世界でリトグラフをやってきましたが、活版印刷には触れたことがありませんでした。

「活版印刷って名前はよく聞くけれど、実際にはどんなものなんだろう?」
「刷られたものは見たことがあるけれど、自分でも作れるのかな?!」

と興味がふくらみ、その魅力に迫るべく体験してみました!

活版印刷とは?

中国では11世紀に『畢昇(ひっしょう)』が、ヨーロッパでは15世紀に『グーテンベルグ』が始めた「活字印刷」です。

凸版印刷のひとつ(英語ではLetterpressといいます)で、一文字ずつ金属で文字型を作り、それを組み合わせて文章にしたものを上から強い圧をかけて刷ります。

圧をかけた分、刷ったものに凹凸ができるのが特徴です。
絵と文字を組み合わせることもでき、美しい文字組み優雅でレトロな雰囲気もあいまって近年注目が集まっています。

現在では、パソコンのデータから樹脂で版を作ることも可能です。

活版印刷機ができるまで | ニッチすぎる 世界のモノ作り (ディスカバリーチャンネル)

動画で見ると分かりやすいです!

活版印刷Letter Pressのグリーティングカード1
活版印刷Letter Pressのグリーティングカード2

こんなかわいいカードや、名刺も作れちゃいます。雑貨屋さんで売っていることもありますよ。

どこかにLetterpressと書いてあったらそれは活版印刷のことです!

また、版画ならではの高級感があるため結婚式の招待状を作る方も多いそうです。

オンライン注文で刷ってもらえるところはコチラ

ハグルマオンラインストア
Printworks Studio shibuya

さっそく刷りに行ってきました!

今回、機材を使わせてもらったのは渋谷にある『Printworks Studio Shibuya』さんです。
事前に申し込みをして版を作っておいてもらい、当日はスタッフさんの丁寧な指導を受けながら刷ります。

活版印刷プレス機

入り口には大きな活版印刷プレス機が展示してあり、気分が盛り上がります!

まずは、汚れてもいい作業着に着替え、スタッフさんの説明を聞きながら準備してもらっていた版をセッティングして、プレス機にはめ込みます。

樹脂版
樹脂版
版を枠に固定する
枠にはめて固定しました。
(この版には黒いインクがのせてあります。)

樹脂版を金属の台座に貼り付け、さらに金属の枠に固定します。

版をプレス機にセットする

それをプレス機にセット。

プレス機上部の丸い円盤にインクを付けて、インクローラーを転がすと、版にもインクが付く仕組みになっています。

そして、足が床から浮き上がるくらい全体重を乗せてギューーッ

全体重でもって版に圧をかける

力いっぱい プレス! プレス! プレス! したものの……

活版印刷試し刷り

スジが入ったり……。端の方が写らなかったり……。
なかなかうまくいきません。

版のセットの位置を変えたり、紙の種類を変えたり、インクを軟らかくしたり、試行錯誤すること3時間+延長1時間!

刷った枚数、約30枚

活版印刷を刷った作品を乾かしているところ

やっと納得の1枚が!!!!! 刷れました~~~!!

Ryogo Yamaguchi活版印刷作品

スタッフさんには「なかなか良く刷れていますよ」とたびたび声をかけてもらいながらも、手を変え品を変え、どうしたらよりきれいに刷れるのか探りながらの作業。

きっちり刷るぞ!」と思い込みすぎると逆に見落としているところがあったり。

何枚も刷って行く中で、ちょうどよい加減を見つけることができました。

初めての活版印刷、大満足でした!

活版印刷のポイント!

スタッフさんに伺ったところ、「広範囲の色のベタ面はその分均等に強い圧力をかけなくてはいけないので、手で刷るのは難しい」とのこと。

大きめな絵深い凹凸を出すのは機械で刷る方が向いているそうです。
手で刷るなら「文字」だけとか、「小さめの絵」を刷る方が成功しやすそうです。

都内ではここだけでなく、飯田橋にある『印刷博物館でも定期的なワークショップ』を開催している他、2015年から2018年には『活版TOKYO』という、活版印刷の魅力に直接触れられるイベントが開催され、注目を集めています。

時代を超えて受け継がれてきた技術、活版印刷。触れてみたら新しい世界が広がるかもしれません。

ぜひ、みなさんも体験してみてください!

印刷博物館Workshop
活版TOKYO

今回、版のデザインを「ストリートスタイルグラフィックデザイナー、Webデザイナー」として活躍されている『Ryogo Yamaguchi(Facebook)』さんにお願いしました! Instagramはコチラ

ありがとうございました!

(文/サン)

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