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映画

『アトミック・ブロンド』
リアルが追求されたスパイ・アクションをシャーリーズ・セロンが魅せ尽くす、スタイリッシュな映像と音楽に彩られた、史上最強の女スパイ映画!!

『アトミック・ブロンド』レビューのトップ画像

こんにちは! 美しくて格好いい女性が主人公の映画を観たあと、
帰路では余韻に浸りながら風を切るように闊歩するクセがあります、西田メルモです。

今回は、10月20日公開の『アトミック・ブロンド』を観てきました!

美しすぎるシャーリーズ・セロンのキレッキレのアクション満載の本作は、
まさに女性版『007』、はたまた女性版『ジョン・ウィック』といえる傑作です!!

『アトミック・ブロンド』

ポスター画像
© 2017 COLDEST CITY, LLC.ALL RIGHTS RESERVED.
原題
Atomic Blonde
製作年
2017年
製作国
アメリカ
配給
KADOKAWA
上映時間
115分
映倫区分
R15+
監督
デヴィッド・リーチ
キャスト
シャーリーズ・セロン
ジェームズ・マカヴォイ
ソフィア・ブテラ
ジョン・グッドマン
トビー・ジョーンズ他

【作品紹介】

超豪華なキャスト、スタッフが放つ、
新感覚のスタイリッシュ・スパイアクション

主人公の優秀な女スパイ、ロレーン・ブロートンを演じるのは、
『マッドマックス 怒りのデス・ロード』(15)のフュリオサ役で高い評価を受けたシャーリーズ・セロン。

共演には、実力派俳優たちが脇を固める。
『X-MEN』シリーズ、『ウォンテッド』(08)の演技派俳優ジェームズ・マカヴォイ。

『キングスマン』(14)のガゼル役で一躍注目され、
『ザ・マミー/呪われた砂漠の王女』(17)では敵の王女役に抜擢されたソフィア・ブテラ。

『キングコング:髑髏島の巨神』(17)のジョン・グッドマン。

『キャプテン・アメリカ』シリーズのトビー・ジョーンズ。

監督は、『ジョン・ウィック』(14)の共同監督を務めたことで脚光を浴び、
世界中で大ヒットを記録した『デッドプール』(16)の続編を手がけることが決定しているデヴィッド・リーチ。

【あらすじ】

1989年、東西冷戦末期のベルリン。
世界情勢に多大な影響を及ぼす最高機密リストが、何者かによって奪われた。

イギリス秘密情報部MI6は凄腕の女性諜報員ロレーン・ブロートンに、リスト奪還を命じる。
さらにMI6は、裏切り者の二重スパイ“サッチェル”を見つけ出すという極秘任務をロレーンに課す。

すでにベルリンに潜入中の諜報員デヴィッド・パーシヴァルとタッグを組み任務を遂行するロレーンだったが、
世界各国のスパイがリストを狙ってベルリンに集結していた……。

真実も、嘘も、敵も、味方もわからない究極の状況下、果たしてロレーンと世界の運命は ――。

シャーリーズ・セロンが企画から熱を入れて作り上げた、
至高の女スパイ・アクションムービー

劇中画像
© 2017 COLDEST CITY, LLC.ALL RIGHTS RESERVED.

本作は、アントニー・ジョンストン作、サム・ハート画で
2012年に刊行されたグラフィックノベル『The Coldest City』が原作の映画です。

シャーリーズ・セロンは、自身の制作会社デンバー&デリラ社を率いて
プロデューサーとして最初から本作の制作に加わり、映画権の取得にとりわけ熱心だったそうです。

セロンは7年前から、男性と同じルールが適応される状況で生きる女性キャラクターを探していました。

このノベルが出版される前のパイロット版を読んだ段階で、主人公がまさに探し求めていた女性キャラクターだと気が付き、この原作には爆発的で野性的な娯楽性があると見抜いたのです。

運動神経もよく、セクシーで女性も見惚れるほどの美貌とスタイルを持ちあわせた彼女
主人公の凄腕女スパイ、ロレーン・ブロートンを演じるのは、まさにはまり役でした。

ハリウッドを代表する女優シャーリーズ・セロンが、
企画からプロデュース、そして主演まで務めるほど入れ込む本作。
これは観ないわけにはいきません。

期待を裏切ることなく、全身全霊、迫真の演技で魅せてくれます。

監督がスタントマン出身だからこそ、隅々まで表現できたリアリティある戦闘劇。
7分半にもおよぶワンカットのアクションシーンは必見です!!

劇中画像
© 2017 COLDEST CITY, LLC.ALL RIGHTS RESERVED.

本作の監督デヴィッド・リーチは、スタントマン、アクション/スタント・コーディネーター、
第2班監督として多数のアクション映画に関わってきています。

スタントとして出演した代表的な作品が、『オーシャンズ11』(01)、
『マトリックス・レボリューションズ』(03)、『トロイ』(04)など。

コーディネーター、第2班監督としては、『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』(09)、
『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(16)、などが挙げられます。

そして、キアヌ・リーブス主演のアクション映画『ジョン・ウィック』(14)では、
チャド・スタエルスキとともに共同監督、プロデューサーを務めました。

アクション映画の世界で演じる側としても制作側としても、密に関わってきたリーチ監督。

ロレーン・ブロートンを特殊能力や屈強な肉体を持つ女性に仕立て上げるのではなく、
あくまで一人の女性として戦う姿を描いています。

その戦闘方法は、相手の急所を狙う、一発で仕留められないなら何発でも殴る、
身の周りある物を使ってより強い打撃を与えるなど、
男性と体格差、力の差があるなかで互角に戦うために考えられたスタイルであることが分かります。

© 2017 COLDEST CITY, LLC.ALL RIGHTS RESERVED.

映画の撮影が始まる前の準備期間中、シャーリーズ・セロンの身体能力の高さと
役に対する意気込みに感動した監督は、予定していたファイトシーンを大幅に拡大しました。

そこで追加されたファイトシーンが、物語終盤にある7分半の驚異的なワンカット!!
セロンは振り付けられた30もの一連の動きをマスターして挑みました。

セロンをはじめとする役者陣、役者の動きに合わせて手持ちカメラで撮る撮影スタッフ、
繰り返し小道具や舞台装飾を直す制作陣……

撮影に関わるすべての人がそのワンテイクのために全神経を注ぎスクリーンに収められた7分半は、
観客が息を呑んでしまうような凄まじいものになっています!!

あの時代を反映する懐かしのヒットナンバーのオンパレード!
楽曲が持つ意味や時代背景をストーリーとリンクさせた、センスが光る映画

劇中画像
© 2017 COLDEST CITY, LLC.ALL RIGHTS RESERVED.

本作では、映画の舞台となっている時代にヒットしていた楽曲が全編に散りばめられています。

ニュー・オーダーの『ブルー・マンデー』や、クイーン&デヴィッド・ボウイの『アンダー・プレッシャー』など、
80年代を謳歌した人が聴けば、当時の記憶がフラッシュバックしてきそう名曲の数々。

その時代を生きていない人が聞いてもわかるような世界的スマッシュヒットも多数流れるので、
どこかで聴いたことがある! という曲がきっとあると思います。

これらの楽曲は、ただ当時ヒットした有名な曲というだけではなく、
重要なシーンでストーリーとリンクするような意味が含まれていたりするのです!

ベルリンの壁を挟んで、東西が真っ二つに分かれていたドイツ……。
実際、いつ核戦争が起こるか分からないというほど緊張状態にあった時代を舞台とする本作内で流れるのが
ドイツのバンド、ネーナの楽曲『ロックバルーンは99』。

ルックスも声も可愛いボーカルのネーナ・ケルナーが歌う可愛い感じのポップロックなのですが、
実はこの曲、核爆弾について歌っている曲なのです。

シャーリーズ・セロンが女の子とからむシーンで流れるティル・チューズデーの『Voices Carry』は、
女の子同士がいちゃいちゃしていて、「ほかの人に声が聞こえちゃうからやめて!」という曲なのです。

当時はこの歌詞が画期的すぎて、アメリカでは男女が出演するプロモーションビデオに差し替えられるほどでした。

リーチ監督は脚本を読んだ時、いろんなことがページから飛び出してきて、
80年代の音楽が聞こえ始め、それが素晴らしいバックグラウンド・ミュージックになると思ったといいます。

監督は、音楽とは本質的にノスタルジックなものであると考え、
観客をその時代と場所に連れ戻す効果を持たせたのです。

劇中画像
© 2017 COLDEST CITY, LLC.ALL RIGHTS RESERVED.

本作は、アクション満載の女スパイ映画として傑作であり、
それだけでは終わらない、楽しめる要素がふんだんに盛り込まれている映画です!

鮮烈な色彩美や陰影にもこだわったスタイリッシュな映像と秀逸な選曲のバックグラウンド・ミュージックが、
美しき最強最高の女スパイの降臨を華々しく盛り立てる本作。
大迫力のスクリーンと音響の中で楽しむしかありません。

ぜひ、劇場でご堪能ください!

© 2017 COLDEST CITY, LLC.ALL RIGHTS RESERVED.

『アトミック・ブロンド』

10月20日(金)より全国ロードショー!
映画HP : http://atomic-blonde.jp

プロフィール画像

西田メルモ

知識量少なめ、熱量多めの映画大好き人間(女)。
映画館で観るのが好きで、毎週何を観に行くか考えている時が至福です。
ホラーとグロテスクな映画以外、何でも観ます。
将来、お気に入りの映画館まで自転車で通える距離に家を構え、
その家にシアタールームを作るという野望を抱き生きています。

(文/西田メルモ)

※記事内容はすべて公開日時点の情報となります。

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