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日々、仕事でグラフィックソフトを使い、最近はコラージュ作品やミクストメディア作品の制作に興味を持ち始めた。そんな折、あるアーティストの存在を知った。
——三嶋章義——
ミクストメディアや映像を中心に制作し、デジタルを現代美術に取り入れ、自己表現しているアーティスト。
その三嶋が今年、新作の個展を開いた。
三嶋章義の新作「明瞭模糊(めいりょうもこ)」は、カオス理論の一つ、バタフライ効果からインスピレーションを得たシリーズ。「明瞭模糊 」という造語には、バタフライ効果から導き出された「明らかな曖昧さ」という意味が込められている。
バタフライ効果とは⋯
「小さな蝶の羽ばたきが、地球の裏側で台風を起こすこともある」
そのバタフライ効果の問題提起に含まれる「明らかな曖昧さ」を視覚化しようとする三嶋の試みが今回の個展となる。
『葉の使命』
“Role of a Leaf”
「綺麗に虫に食われてる葉からイメージした。もともと光合成していた葉→青虫が食べて蝶になる→蝶が植物の受粉を助ける⋯というように色々なものがつながっている。つながっているもので世界は動いている。科学で宇宙がわかるずっと前、 昔の人たちにとってはすべてのものは縁起や意識の中でつながっていて⋯宇宙ともっとつながっていたと思う。そういったことを虫食いの葉、1枚から想った。」(三嶋章義)
何層にも重なったレイヤーは、写真を撮りキャンバスプリントをコラージュしている。
絵の方も写真を元にブラシで描いたり、描いたものをもう一度出力して撮影したり、色々なテクニックを組み合わせて制作、その表面を光沢のあるエボキシ樹脂で覆うという手法を用いている。
独特の手法を採用したのは、「人の手の痕跡を消すこと」と「人の知を暗に感じさせること」という、矛盾する目的を融合させて、より高い次元に引き上げるためだという⋯
ギャラリー全体がひとつの作品とも言える、この空間に立ってみて生まれた関心。
「この人は一体どのように世界観を作り出すのだろうか?」という問いを三嶋に投げかけてみた。
個展を開くとき三嶋は、社会について日常で感じていることや言いたいこと、東京という街 / 日本という国 / 地球という星の未来について「こうでありたい」と想ったことや、過去を学んだ時に「そこから何をどうすべきか」といったことなど、大枠のイメージはあるのだという。
時代の流れの過ぎていく中で見過ごしてしまいがちなものに焦点を当てて、本当に大切なものはなんだろうということを追求している。
「僕たちが手に入れるテクノロジー、それによって廃れたもの。何かを得たら、何かを失う。失ってしまったものにも大切なものはあるのではないか。」
三嶋は見た人にそこから考えてもらえるようなものを意識して、テクニックと思考を並行しながら創作する。
『進めば上がり気づけば巡る』
“Heading to the top, realizing the cycle”
『どちらにしても大きくて小さい』
“Vast and small in anyway”
当たり前の日常も当たり前ではないということ。今ある小さな出来事も、未来の大きな何かに影響を与えているのかもしれない。
今を大切に生きよう、今あるすべてのものに感謝をしながら。
そんな風に改めて示唆に富む時を与えてくれたこの空間に、未来の自分はきっと感謝するであろう。
今後の三嶋は、どのように人間の根源を作品に投影してくれるのか楽しみに次回の個展を待つこととする。
三嶋章義
ミクストメディアや映像、インスタレーションを主軸にした作品を制作。
OCA グラフィックデザイン科卒業。2000年、ニューヨークでヒロ杉山と出会い、2001年からエンライトメントに所属。
2009年、満を持して独立。ファッションブランド「FUGAHUM」のアートディレクターとしても活動。アートディレクター/映像ディレクター/デジタルドローイング/ PV 制作/ VJ など映像分野、さらに現代美術作品まで幅広く創作。
そして近日、様々なアーティストがコラボレーションし、新感覚のCGを駆使して送る、体感型の脳内革命アートフィルムの上映イベントが開催される。その中で、アートフィルムの世界観をイメージした三嶋の作品も展示される。
その世界観をたっぷり堪能してほしい。
詳しくは、公式サイトでご確認下さい。
(取材・文/永穂)
※記事内容はすべて公開日時点の情報となります。
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