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レンタサイクルで東京観光!
『線』でTOKYOを感じる、自転車シェアリングのすすめ

はじめまして! Webライターの大城です。

突然ですが、みなさん休みの日ってどんなふうに過ごしていますか? 部屋で静かに過ごすのも悪くないけれど、外で元気いっぱいに遊ぶのも楽しいですよね!

「次の休日、どうしようかな?」と迷っている方に朗報です。

「いま自転車でTOKYOを駆け巡るのがアツい!」

なぜ自転車なのか?

自転車をオススメする理由はいくつかあります。

1つ目は「自転車シェアリング」の存在。赤い自転車に乗っている人、都内で見かけたことありませんか? あの赤くてカワイイ自転車が、株式会社ドコモ・バイクシェア社が展開している「自転車シェアリング」サービスです。

自転車シェアリングの最大の特徴は、「借りた場所に関わらず、自転車を返却できる」便利さにあります。都内に200以上ある「ポート」でありさえすれば、どこでも返却OK! たとえば新宿で自転車を借りたあと、六本木まで走って、目的地付近のポートで「乗り捨てる」ことが可能なわけです。借りた場所まで返しに行かなくても良い、これは便利!

自転車で走りやすい歩道 – 虎ノ門付近
「5月某日、新宿西口のサイクルポートにて」

2つ目の理由は、2020年の東京五輪に向けた行政の動き。増加する外国人観光客のために、「自転車で走りやすいTOKYO」を作る動きが、着々と進んでいます。

「都内を自転車で回る」というのは、ありそうでなかった東京観光のカタチです。これまでは地下鉄や観光バスを使うのが普通でした。

だけど地下鉄やバスって、観光スポットに行き着くまでの道筋をあまり楽しめなかったりします。言ってみれば、TOKYOを『点』で辿る感じ。

自転車なら、これまで『点』でしか体験できなかった東京名所を『線』で結びつけることが可能です。これって自転車ならではの醍醐味ですよね!

というわけで、さっそく私、大城が、実際に自転車シェアリングを使って都内を走ってきました。誰でも安心して楽しめる都内サイクリングコースを、たっぷりの写真とともに紹介いたします!

まずは東京駅からスタート!

自転車に乗ろう!

初めて自転車シェアリングを使うなら、まずは東京駅からスタートするのがオススメです。理由は2つあります。

理由1:有人窓口で「1日パス」を購入することができる!

1つ目の理由は、有人窓口の存在。東京駅から徒歩6分の地点に、スカイバス東京チケットカウンターがあり、有人窓口で「1日パス」を購入することができます。

実は東京の自転車シェアリングには、複数の料金プランが用意されています(2017年5月現在)。それぞれにメリット・デメリットがあるので、以下に各料金プランの特徴をまとめてみました。

「有人窓口」で「1日パス」を購入する

必要なもの:
連絡可能な携帯電話/スマートフォン
顔写真付きの身分証明書(運転免許証など)
料金:
1日パス代金:1,620円(税込み)
専用ICカード発行料:540円(税込み)
メリット:
手続きがカンタン。気楽に借りられる。
不明な点があれば、その場で質問ができる。
想定される利用方法:
観光・サイクリングなど

「無人登録機」で「1日パス」を購入する

必要なもの:
メール受信可能な携帯電話/スマートフォン
クレジットカードまたは交通系ICカード(Suicaなど)
料金:
1日パス代金:1,620円(税込み)
メリット:
有人窓口よりも料金を抑えることができる。(専用ICカードの発行が不要なため)
想定される利用方法:
観光・サイクリングなど

「公式Webページ」から「一回会員」として会員登録する(時間貸し)

必要なもの:
メール受信可能な携帯電話/スマートフォン
クレジットカードまたはドコモケータイ払い
料金:
最初の30分:162円(税込み)
以降30分毎:108円(税込み)
メリット:
リーズナブルな価格で自転車を借りることができる。
デメリット:
初期登録の手間がかかる。(難しくはないけれど、ちょっと面倒)
想定される利用方法:
ビジネスマンのちょっとした移動など

「1日パス」を有人窓口で購入する場合、面倒なクレジットカードの登録が不要になる点がメリットです。その代わり、運転免許証などの身分証明書が必要になり、費用も少しかさみます。

一方「時間貸し」の場合、クレジットカード登録やEメールによるパスコード取得が必要になり、手続きがやや煩雑です。その代わり30分単位で料金を払えばいいので、1日パスに比べると割安で済みます。

手間をかけたくない方は、最初は1日パスのほうがストレスが少ないかもしれませんね。また「とりあえず1回だけ自転車シェアリングを使ってみたい」という方にも、1日パスのほうが気楽に試せるので良いかもしれません。

ただし、有人窓口は都内で30か所ほどしか存在しません。

そんななか、東京駅近くのスカイバス東京チケットカウンターには、「有人窓口」と「無人登録機」の両方が併設されています。「とりあえず現地に行ってみて、自分に合った利用方法を選択する」ことも可能です。

以上の点が、東京駅スタートをオススメする理由の1つ目になります。

理由2:自転車専用道路「パレスサイクリング」で、電動アシスト付き自転車の練習ができる!(日曜日限定)

日曜日に開かれる「パレスサイクリング」は、こんなに広々!

東京駅スタートをオススメする2つ目の理由がコチラ。毎週日曜日、晴天の日に限り、皇居東側の道路が「パレスサイクリング」として自転車専用に開放されます。

ということで、自転車を借りたら、とりあえず「パレスサイクリング」のエリアに向かうことをオススメします。電動アシスト付き自転車には意外とクセがあるので、少し練習して慣れたほうが、より安全にサイクリングを楽しむことができるでしょう。

【コラム】パレスサイクリングとは?

遠くに丸の内のビル群が見える
自転車オンリーの道なので安心!

皇居東側、平川門から祝田橋までの約3キロメートルが、自転車専用道路として開放されます。日曜限定。雨天中止。小学生を対象とした自転車乗り方教室も開かれています。詳細は「自転車産業振興協会」のホームページ(http://www.jbpi.or.jp/palace.php)をご覧ください。

東京都の「自転車推奨ルート」を、気持ちよく走る!

見所の1つ「皇居東御苑(大手門)」

皇居周辺で自転車に慣れたら、いよいよ路上を走りましょう。

大手門から東に伸びるのが国道1号線(永代通り)です。信号が多く、あまりスピードは出せませんが、黒々と輝くビルの合間を自転車で抜けていく感覚は、このエリアならではの気持ちよさがあります。

「江戸橋一丁目」交差点を右折。ここから「自転車推奨ルート」が始まります。

【コラム】「自転車推奨ルート」とは?

自転車歩行車道(昭和通り)
自転車ナビライン(赤坂)

「自転車推奨ルート」とは、2020年の東京五輪開催に向けて、都が整備を進めているルートです。自転車専用レーンまたは自転車ナビが整備されているため安全に走行できます。

2017年5月現在、計画ルートのほとんどが未整備ですが、皇居周辺のエリアは整備が終わっています。初めての自転車シェアリングを東京駅から始めることをオススメする理由の1つでもあります。

新橋、虎ノ門から赤坂へ(外堀通り)

赤坂エリアの見所「山王日枝神社」

新橋駅の手前で、昭和通りから外堀通りに入ります。ガード下を抜けて直進すると虎ノ門。そのまま道なりに進むと、赤坂方面へ抜けていきます。

「自転車推奨ルート」は、虎ノ門を過ぎたあたりで終了します。しかし赤坂までの道のりは広々とした歩道が続くので、自転車に乗ったままでも安心です。歩行者優先で、ゆっくりと進みましょう。

【コラム】自転車で歩道を走ってもいいの?

路上駐車はなかなか減らない
信号が青になると、車道に車があふれて危険

自転車は原則的に車道の左側を走行しなければなりません。ただし次の場合には、例外的に歩道を走行することが認められています。

車道又は交通の状況に照らして当該自転車の通行の安全を確保するため当該自転車が歩道を通行することがやむを得ないと認められるとき

出展:[自転車に係る主な交通ルール(PDF)](http://www.npa.go.jp/koutsuu/kikaku/bicycle/pdf/bicyclerules.pdf)

現実的に言って、都内の車道の多くは、自転車が走行するのに適していません。交通量が多く、路上駐車も目立つためです。

そのためか、パトロール中のお巡りさんが自転車で歩道を走行していることも、よく見受けられます。東京都の「自転車整備ルート」に該当しない道を自転車で走るときは、安全をよく見極めて、必要なら歩道を走行するほうが安心できそうです。

また自転車は、歩道では車道側を走行し、歩行者の妨げにならないよう徐行することが法で定められています。

青山通りをまっすぐ走ろう

青山通りを走っていると目に飛び込んでくる「豊川稲荷別院」

赤坂見附から青山通りに入ります。国道246号線、通称「ニイヨンロク」と呼ばれる青山通りは、渋谷から原宿~赤坂までを結ぶ、都内の主要道路のひとつです。

最初は上り坂が続きます。自転車の電動アシストでグイグイ登りましょう。

青山通りは、一方に赤坂御用地の豊かな緑が広がり、もう一方におしゃれなビルやお店が連なります。歩行者に気を配りながら、楽しくサイクリングしましょう!

奥の方に豊川稲荷が見える
この辺に駐輪場。赤坂見附の街で一休みするのもオススメ

【コラム】サイクリングにオススメの便利アイテム:自転車用スマートフォンホルダー

東京の道にあまり詳しくない方にとって、スマートフォンの地図アプリは心強い味方です。

だけど自転車を運転しながら、スマートフォンの画面を確認するのは危険ですよね。

そこで、都内をサイクリングするなら、自転車用スマートフォンホルダーを用意しておくことをオススメします。

地図アプリのナビを確認するたびに、カバンやポケットからスマートフォンを取り出すのは面倒だし大変です。ホルダーにスマートフォンを装着しておけば、目的地までのルートを安全に確認することが可能です。

自転車用スマートフォンホルダーは、2,000円未満でしっかりした造りの製品を購入することができます。私のオススメは、バンドで4隅を固定するタイプのものです。スマートフォンのサイズに関わらず使用できるので、一時的な自転車シェアリングとの相性はピッタリだと思います。

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神宮外苑をひと巡り

青山二丁目の信号で右折して、神宮外苑に入りましょう。「外苑前」駅まで行ってしまうと、歩道が混雑するため注意が必要です。

神宮外苑は市民ランナーが多く、自転車で走るのにも向いています。2017年5月現在、「新国立競技場」の建設が行われています。2020年の東京五輪に合わせて、さまざまな準備が進んでいるんですね。こうした動きを肌で感じることができる点も、自転車で東京を巡る魅力の1つであると言えそうです。

青山一丁目で自転車を返却!

神宮外苑を一周したら、「青山一丁目」駅に向かいましょう。駅近くの「新青山ビル」に、自転車シェアリングのポートがあります。自転車を借りた場所に関わらず、どのポートでも返却できるので便利ですね。

青山一丁目の標識
神宮外苑で捉えた飛行機雲

【コラム】東京・自転車シェアリング広域実験について

今回使用した自転車は、株式会社ドコモ・バイクシェア社が運営する「東京・自転車シェアリング広域実験」によるものです。

自転車シェアリングは、パリや台北など、世界の各都市で成功しているシステムです。従来のレンタサイクルとはちがって、借りた場所に関わらず、目的地のポートで返却できる点が便利です。

歴史的に見て、東京の自転車シェアリングはうまくいかない時期が続いたようです。しかし今回の株式会社ドコモ・バイクシェア社による広域実験は、少しずつ成果を挙げつつあるようです。ポート数が都内6区で200以上あり、自転車の台数が揃っていることが要因になっているようです。実際に街中でも、赤い自転車に乗っている人の姿をちらほら見かけるようになりました。

最後にひとこと

実はこの記事は、当初は「東京名所を自転車シェアリングで巡ってみる」という企画でした。

しかし実際に都内を2日ほど自転車で回ってみると、いまの東京は必ずしも自転車に優しい街ではないという点を実感しました。たとえば駅近くでは、車道も歩道も通れず、自転車を引いて歩かなければならない場面もありました。これでは自転車の醍醐味が損なわれます。

そこで、都内を自転車で走り回った体験を活かして、「東京を自転車で走ってみたい人」に向けて、快適安全なルートを提案するのが、この記事の趣旨となりました。

今回オススメしたルートであれば、旅行者や、東京の地理になじみがない外国の方でも、安心してサイクリングを満喫できると思います。「自転車で東京を巡ってみたい!」と思われる方、まずは当記事の推奨ルートから走ってみては、いかがでしょうか?

(文/大城雄介)

※記事内容はすべて公開日時点の情報となります。

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