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こんにちは! 号泣必至の映画を観るときは、
目が腫れることを想定して眼鏡をかけて行きます、西田メルモです。
今回は、6月24日公開の『ハクソー・リッジ』を観てきました!
人の目線で描かれる圧倒的な映像と
アカデミー賞 録音賞を受賞した圧巻のサウンド。
ひとりの人間の信念の強さと、戦争とはどういうものなのかを鮮明に映し出した
戦争映画史を塗り替えるほどの衝撃の実話からなる映画です。
自分の信念に迷いがある人、その迷いを払拭したい人にも
お勧めできる映画です。
この“語り継がれるべき”映画『ハクソー・リッジ』を、
劇場で、圧倒的な映像を映し出す大画面と大迫力の音響の中で観ていただきたいです。
© Cosmos Filmed Entertainment Pty Ltd 2016
- 原題
- Hacksaw Ridge
- 製作年
- 2016年
- 製作国
- アメリカ・オーストラリア
- 配給
- キノフィルムズ
上映時間- 139分
映倫区分- PG12
- 監督
- メル・ギブソン
- キャスト
- アンドリュー・ガーフィールド
サム・ワーシントン
ルーク・ブレイシー
テリーサ・パーマー
ヴィンス・ヴォーン他
本年度アカデミー賞®2部門受賞を始め34部門受賞!
同オスカー、ゴールデン・グローブ賞、
英国アカデミー賞含む102部門ノミネート!(2017.3.1現在)主人公のデズモンド・ドスを演じるのは、
大ヒット作『アメイジング・スパイダーマン』シリーズで人気を獲得し、
マーティン・スコセッシ監督の『沈黙-サイレンス-』で演技派俳優としても高く評価されたアンドリュー・ガーフィールド。
デズモンドの人並外れた勇気と深い人間愛の源を理解するために、
家族や生い立ちを徹底的にリサーチした。
問題を抱えた父を持ちながらも、真っすぐに育ったデズモンドのピュアな心を体現し、
彼の信念に命を吹き込んだ演技が高く評価され、本作で本年度アカデミー賞®主演男優賞に初ノミネートされた。恋人のドロシーには、オーストラリアの注目の新鋭女優、『聖杯たちの騎士』のテリーサ・パーマー。
その他、友を戦争で亡くした悲しみを酒で紛らわせる父親には、
『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズのヒューゴ・ウィーヴィング、
大尉役に『タイタンの戦い』のサム・ワーシントン、
鬼軍曹役に『Mr. & Mrs.スミス』のヴィンス・ヴォーンら実力派俳優が顔を揃えた。監督には、『マッドマックス』の主演でその名を知られ、
数々の大ヒット作でスター俳優となると共に監督業にも進出、
2作目となる『ブレイブハート』がアカデミー賞®作品賞、
監督賞をはじめとする5部門に輝いたメル・ギブソン。『アポカリプト』以来10年ぶりの監督作となる本作が、
本年度アカデミー賞®の作品賞、監督賞を含む6部門にノミネートされ
見事2部門を受賞した他、世界各国の映画賞に輝き、鮮やかな復活を遂げた。
第2次世界大戦の激戦地<ハクソー・リッジ>で武器を持たずに、
たった1人で75人の命を救った男の実話から生まれた衝撃作銃も手榴弾もナイフさえも、何ひとつ武器を持たずに第2次世界大戦の激戦地<ハクソー・リッジ>を駆けまわり、
たった1人で75人もの命を救った男がいた。彼の名は、デズモンド・ドス。
重傷を負って倒れている敵の兵士に手当てを施したことさえある。
終戦後、良心的兵役拒否者としては、アメリカ史上初めての名誉勲章が授与された。なぜ、彼は武器を持つことを拒んだのか?
なんのために、命を救い続けたのか?
いったいどうやって、奇跡を成し遂げたのか?歴戦の兵士さえひと目見て言葉を失ったという<ハクソー・リッジ>の真に迫る戦闘シーンが、
“命を奪う戦場で、命を救おうとした”1人の男の葛藤と強い信念を浮き彫りにしていく
――実話から生まれた衝撃の物語。皆が殺し合う戦場で、僕は命を助けたい
今明かされる、デズモンド・ドスの知られざる真実緑豊かなヴァージニア州の田舎町で育ったデズモンド・ドスは、第2次世界大戦が激化する中、陸軍への志願を決める。
先の大戦で心に深い傷を負った父からは反対され、恋人のドロシーは別れを悲しむが、デズモンドの決意は固かった。
だが、訓練初日から、デズモンドのある“主張”が部隊を揺るがす。
衛生兵として人を救いたいと願うデズモンドは、「生涯、武器には触らない」と固く心に誓っていたのだ。
上官と仲間の兵士たちから責められても、デズモンドは頑として銃をとらない。
とうとう軍法会議にかけられるが、思いがけない助けを得て、
主張を認められたデズモンドは激戦地の<ハクソー・リッジ>へ赴く。そこは、アメリカ軍が史上最大の苦戦を強いられている戦場だった。
1歩、足を踏み入れるなり、目の前で次々と兵士が倒れて行く中、遂にデズモンドの“命を救う戦い”が始まる─。
(『ハクソー・リッジ』公式サイトより)
10年ぶりにメガホンを取った監督メル・ギブソンが題材に選んだのは、
第二次世界大戦末期、沖縄・浦添市にある前田高知の断崖絶壁で実際に起こった
戦争史上、もっとも熾烈と言われた接近戦、『ハクソー・リッジ』の戦いです。
この映画は、デズモンド・ドスという一人の人間が、
“武器を持たず、命を救うために戦争に行く”という信念を持つに至る
までの彼の人生、そして戦場での彼の行動に焦点が置かれ、描かれています。
そのデズモンド・ドスの実話を映像化したのが、『マッドマックス』(79)の主演以来、世界的スター俳優として活躍し続け、監督としてもその才能も世界中で認められている メル・ギブソン。
メル・ギブソン監督が、この実話を映画化するに至った思いを、こう綴っています。
“デズモンド・ドスは特別な存在だ。
そして、彼が英雄である理由をあげるとすれば、彼が謙虚であることだ。
実際、映画化の許可を求めても、ドスは何年もの間繰り返し断ってきた。
彼は、真の英雄は大地に眠る人たちだと主張していた。
しかし、映画の世界は架空の英雄であふれている。
そろそろ真の英雄を称賛してもいいのではないだろうかと僕は考え作りあげた。
この作品に関わった全ての人たちの協力に感謝し、
みなさんにこの話ができることをとても光栄に思っている。”
―――――メル・ギブソン
一映画ファンとして、ひとりの人間として、
メル・ギブソン監督がこの映画を作ってくれたことに、心から感謝したいです。
予告動画を見たときから、実話だということは知っていました。
それでも、映画を観ている最中も、観終わってからも、
これは本当に事実なのかと疑わずにはいられませんでした。
人が物であるかのように次々と倒れ、吹き飛ばされているその戦場の中で、
自分を殺そうとする敵を攻撃する術を持たずして、なぜそんなふうに行動できるのか。
もう生きられないのではと思う程の重傷を負った兵士たちに駆け寄り、
「俺が家に帰してやる」と声をかけ、応急処置を施し、兵士を肩に担ぎ
雨のように降り注ぐ銃弾や手榴弾が飛び交う壮絶な戦場を走り抜けるデズモンド。
その映像は、あまりにも衝撃的で、息をするのも苦しくなるほど圧倒されました。
この人物が実在したという事実に、衝撃を受けました。
デズモンド・ドス
1919年2月7日ヴァージニア州生まれ。
子供の頃から人を助けることが好きで、ラジオで事故によって輸血が必要な女性がいるとニュースを聞いて、片道約5キロも歩いて病院へ行き献血をしたこともあった。
大人になり、当時造船所で働いていたため兵役を延期することができたが、「命を奪うのではなく救いたい」と軍に入ることを決める。
ハクソー・リッジで仲間が撤退した後にも戦場にとどまり、もやい結びで一人ずつ崖から降ろしたのもすべて事実。デズモンドはその理由を、負傷した仲間たちより自分の命に価値があるとは思えなかったと語っている。
先にも申し上げましたが、本作の舞台となる戦場は、日本・沖縄です。
そして、敵陣は日本軍です。
それでいながら、本作の日本宣伝では、そのことが全く伝えられていませんでした。
それを不自然と捉え、非難される方もいました。
ですが、その意図は、“沖縄の方への配慮”であり、
映画がフォーカスしているのは、“ひとりの衛生兵の起こした奇跡とも呼べる活躍”なのです。
デズモンドは、味方のアメリカ兵だけでなく、日本兵の手当てもしています。
事実、彼は自身の信念のもと、命を救うために戦場にいたのです。
映画で描かれているのは、日本はただ“反対側の陣営”であるというだけなのです。
メル・ギブソン監督、そして製作に関わった人々が、
この映画を作るにあたってどれほど気をつかい、戦争に関わるすべての人に
敬意をはらって製作したかが、映画を通して強く感じ取れます。
ですからどうか、この映画が日本人を悪者にした反日的映画だとは、
決して思わないで観ていただきたいです。
この映画は、ひとりの人間の“信念を貫き通し、その信念から起こす行動”が描かれた映画なのです。
2017年現在、実際に戦争を経験した方が周りにいらっしゃる日本人の方は、
ほとんどいないのではないでしょうか。
ニュースなどで映像を見ることはあっても、
一人の人間の目線でその光景を目の当たりにすることはありません。
その中で、この映画は戦争のある世界に生きる人々の姿を、まざまざと映し出しています。
その光景はあまりにも残酷で、日本に生きる私にとっては現実とは思えないほど衝撃的なものです。
しかし世界では、今、この瞬間も戦争が行われています。
この映画に出てくる戦場は、日本・沖縄で、敵は日本人です。
戦場シーンでは、観ていることが苦しくなる部分も多くありました。
ですが、観終わってみて、この映画が決して反日的な意味を込めて作られたものではないことが、
はっきりと分かりました。
戦争という重くデリケートな題材ですから、敵が日本人となれば
見方によっては批判的に受け取られる方もいらっしゃるかもしれません。
それでも、この映画は戦争のある世界に生きるひとりの信仰心の力がテーマであり、
戦争とは何か、平和とは何か、信じるとは何かを、深く考えさせてくれる作品になっています。
“命の重さは、いつ何時も変わるものではない。”
それは変わらぬ事実にもかかわらず、
それが戦場で一瞬にして奪われていく様子に言葉を失います。
これは映画ですが、実際に起こっていた光景なのです。
戦争は、たしかに重い題材かもしれません。
それでも、戦争を知らない今を生きる人々にぜひ観てもらいたい作品です。
そして、ひとりの人間の、“信じる力の強さ”を感じてもらいたいです。
この映画『ハクソー・リッジ』が、より多くの方々の目に届き、語り継がれていくことを心から願っています。
知識量少なめ、熱量多めの映画大好き人間(女)。
映画館で観るのが好きで、毎週何を観に行くか考えている時が至福です。
ホラーとグロテスクな映画以外、何でも観ます。
将来、お気に入りの映画館まで自転車で通える距離に家を構え、
その家にシアタールームを作るという野望を抱き生きています。
(文/西田メルモ)
※記事内容はすべて公開日時点の情報となります。
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