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こんにちは! トップクラスの女優・俳優が、”夢の共演”を果たす映画が大好きな西田メルモです。
今回は、1月6日公開の『レディ・ガイ』を観てきました!
「凄腕の暗殺者の男性が、目覚めたら女性に改造されていた」
という導入の時点で、面白い映画であることを確信していた本作。
ハリウッドを代表する最強の女優対決を実現した映画であると同時に、
渋く切なくハードボイルドな、漢(おとこ)映画になっています!
- 原題
- The Assignment
- 製作年
- 2016年
- 製作国
- アメリカ
- 配給
- ギャガ・プラス
上映時間- 96分
- 監督
- ウォルター・ヒル
- キャスト
- ミシェル・ロドリゲス
シガニー・ウィーバー
トニー・シャルーブ
アンソニー・ラバリア
ケイトリン・ジェラード他
女性の体に改造された伝説の殺し屋の復讐劇を描いた、ダーク・ファンタジー。
1970年代に持ち込まれた、ウォルター・ヒル監督自らグラフィックノベル化した企画を、
満を持して実写映画化させた。性転換手術で女性にされる暗殺者フランクを演じるのは、ハリウッド随一の男前女優ミシェル・ロドリゲス。
『ガールファイト』(00)の女性ボクサー役でデビュー。
オーディションで350人の中から主役の座を射止め、ボクシングに情熱を傾ける男勝りの主人公を熱演した。その後、『ワイルド・スピード』シリーズ、『バイオハザード』シリーズ、『アバター』(09)、
『マチェーテ』(10)、『マチェーテ・キルズ』(13)と、戦う女性を演じ続けてきた、
ハリウッドで最も注目すべきラテン系の女優である。性転換手術を施した冷酷な女医レイチェル・ジェーンを演じるのは、シガニー・ウィーバー。
『エイリアン』(79)の主人公リプリー役で長編映画デビュー。
その後もリプリー役で『エイリアン』シリーズに出演を続け、映画界での”強い女性”のアイコン的存在となった。『ワーキング・ガール』(88)でゴールデングローブ賞 助演女優賞、
『愛は霧のかなたに』(88)でゴールデングローブ賞 主演女優賞(ドラマ部門)を受賞。
『アイス・ストーム』(97)では英国アカデミー賞 助演女優賞を受賞した名女優である。監督・脚本は、男性ヒーロー作品を生み出し続けた巨匠ウォルター・ヒル。
チャールズ・ブロンソン主演『ストリートファイター』(75)で監督デビュー後、
『ザ・ドライバー』(78)、『ウォリアーズ』(79)、『48時間』(82)、
『ストリート・オブ・ファイヤー』(84)と、幅広いジャンルでアクション満載の熱い映画を手がけてきた。また、シガニー・ウィーバー主演の『エイリアン』シリーズには製作総指揮として参加している。
男の名はフランク・キッチン。裏社会からの依頼を受け、邪魔者をこの世から消し去る凄腕の殺し屋だ。
ある日、フランクの隠れ家にマフィアのボス、オネスト・ジョンが手下を連れてやってくる。
ジョンはフランクに数々の殺しを依頼している上顧客。
1週間後にラスベガスから来る一人の男を暗殺する仕事も請負い中だ。
だが、ジョンの様子はいつもと違っていた。「お前は敵を作りすぎた」
ジョンがそう言った瞬間、彼の手下が銃を取り出した。
必死に応戦するも、銃撃戦の果てに被弾したフランクは意識を失ってしまう。目覚めると、フランクは見知らぬ安ホテルのベッドで全身を包帯で巻かれた状態で寝ていた。
包帯を取って鏡の前に立った彼は変わり果てた自分の姿に驚愕する。
そこにいたのは、まぎれもない女だった。
フランクは意識を失っている間に性転換手術を施されていたのだ。ベッドの脇に置かれたテープレコーダーを再生すると、見知らぬ女の声が流れ始めた。
その声によると、自分は手術をした医者で、それはフランクへの復讐を意味しているという。怒りに打ち震えるフランクは、大切な《もの》を奪った女医を見つけ出して落とし前をつけるため、
女アサシンとなって復讐に立ち上がる ――。
(『レディ・ガイ』公式サイトより)
今まで数々の映画で男前な女性を演じてきたことから、
一部ファンから「姐さん」「兄貴」と呼ばれているイケメン女優、ミシェル・ロドリゲス。
彼女は本作で、「気がつくと勝手に性転換手術によって女性に変えられていた男性」という
奇抜で難しい役どころを完璧に演じきっています!
復讐に燃える瞳で、両手に持った2丁の銃をぶっ放す姿は、男性顔負けの勇ましさ!
それと同時に、どれだけ男らしく振る舞っていても醸し出てしまう女性としてのセクシーさ・美しさ……。
劇中で、女性に変えられた主人公フランクが「美人」と言ってきた相手に「口に気をつけやがれ!」と
キレますが、どれだけ粗野なしぐさで渋い顔をしていても、
人々の目に映る彼の容姿は美しいとしか言いようがありません。
無骨かつハードボイルド、カッコいいと同時に美しい……。
これは女性的な魅力と男性的な魅力を持ち合わせている
ミシェル・ロドリゲスだからこそ演じきれたキャラクターだと思います!
その主人公フランクと敵対するDr.レイチェル・ジェーンを演じるのが、名女優シガニー・ウィーバー。
言わずと知れた傑作、『エイリアン』シリーズで主人公リプリーを演じた伝説の女優……
まさに強い女性の人類代表です。
そんな彼女が本作で演じるのは、超越的な手術スキルを持つ冷酷な最凶ドクター!
屁理屈にしか聞こえないようなマッドドクター理論を展開して、
「口では敵わない……」と思わせる頭の良さも兼ね備えています。
「最強の男前女優ミシェル・ロドリゲスに負けない存在感を放つ敵」を演じられるのは、
彼女以外いないと思います。
主人公フランクが復讐に燃えるどこまでも”熱い”キャラクターだとしたら、
自分の意見が絶対的に正しいと信じて疑わない、他人を見下す非情な女医はどこまでも”冷たい”キャラクター……。
正反対の強さがぶつかり合う壮絶なバトルを盛大に魅せてくれるのが、ハリウッドの新旧最強女優!!
その様をカメラに収めるのが、銃と硝煙に満ちたシビれる漢(おとこ)映画の傑作を生み出してきたウォルター・ヒル監督!!
この組み合わせを聞いた時点で、「100点満点!」と叫びたくなる映画です。
本作は、映像がイラストのようになったり、コマ送りのような面白い場面転換が随所に散りばめられてます。
大画面に映し出されるその映像は、まるでダークな色彩で描かれたフルカラーコミックを見ているかのようです!
「思わず耳を疑ってしまう奇抜な設定と、コミックのような映像演出」
それだけを聞くと、コミカルな映画なのでは? と思われてしまいそうですが、
監督が「ダーク・ファンタジー」と表現する通り、本作は硬派な世界観の作品です。
コミカルどころか切なく、熱く、渋く、カッコいい漢(おとこ)映画になっています!
性別を変えられ、美しい女性になった主人公フランク……彼から感じられるのは、大きな痛み・喪失感です。
性別は、人のアイデンティティーを形成する大きな要因のひとつ。
身寄りもなく、大切な物が何もなかった殺し屋フランクにとって性別を強制的に変えられるということは、
ある意味自分自身を奪われたと感じるほど大きなことだったと思います。
大切な《もの》=アイデンティティーを表現するひとつの手段として
”性別”が使われているために荒唐無稽(こうとうむけい)な物語にも見えますが、
本作は無理やり奪われた自分の人生を取り戻すために戦う、一人の男の復讐劇なのです。
……と、このように書くと重い話のようにも聞こえてしまいますが、
本作は「シンプルにカッコいい激アツのアクション映画」です!
銃を愛するウォルター・ヒル監督らしいシビれるガン・アクションが盛りだくさん!
ミシェル・ロドリゲス演じるフランクが、本当にカッコいい!!
そもそも、復讐に燃える元男性のミシェル・ロドリゲス、
狂気の天才ドクターであるシガニー・ウィーバーの対決……
これに燃えない映画ファンはいないのではないでしょうか?
最強女優の元祖 VS 継承者の頂上対決によって実写化が実現した
異色の設定のハードボイルドアクション映画『レディ・ガイ』、是非劇場にてご覧ください!
『レディ・ガイ』
2018年1月6日(土)新宿シネマカリテほか全国順次ロードショー
映画HP : http://gaga.ne.jp/lady-guy
知識量少なめ、熱量多めの映画大好き人間(女)。
映画館で観るのが好きで、毎週何を観に行くか考えている時が至福です。
ホラーとグロテスクな映画以外、何でも観ます。
将来、お気に入りの映画館まで自転車で通える距離に家を構え、
その家にシアタールームを作るという野望を抱き生きています。
(文/西田メルモ)
※記事内容はすべて公開日時点の情報となります。
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